makoto-developer's テックブログ

数学・物理部 32件

すべての記事へ

重力はもつれを作れるのか。それを問う BMV 実験の理論部分を自分で計算した。軸になるのは「古典チャネルはもつれを作れない」という LOCC 定理。現実的なパラメータで重力位相 0.314 rad、もつれ C=0.156、最大 CHSH=2.024>2 を独立2手法で確認し、実験の難所と論法の抜け穴も並べる。

第3稿で検証した CKW モノガミーは、実は量子ビット限定の法則だった。量子トリットでは Ou(2007) の反例で破れる。反例を数値で再現して破れ幅 2/3 と幾何学的な理由を突き止め、負性なら不等式が戻ることを確認し、忠実さとモノガミーの非両立定理まで、配分の上限をどう数えるかの構造を追う。

片方を測ると、離れたもう片方が瞬時に決まる。この一文には「何かが飛んでいる」と「答えは最初から書いてあった」というまったく違う二つの読みが同居している。連載の第1稿では前者を、no-signaling 定理と 10⁻¹⁷ の数値検証で潰すところから始める。

残していた宿題を片づける回。三つの時間スケール、辞書の定理化、ホロノミーの数値検証、OPEの測定。そのうえでリーマン予想を「赤道予想」へ翻訳し、ブラックホール情報問題に「情報は動かない、地平が動く」という機構の答えを出してシリーズを閉じる。全7部の最終部(第1〜9章)。

貼り合わせは曲がっていた。Painlevé I の交換子から Witt 代数が出て、整合条件には黄金比が刻まれている。変換の圏 C_max を建て、二十章分の主張を検証済み・修正・未解決に仕分けて現在地を確かめ、中心拡大を追う。一度は「無い」と証明し、次元を一つ上げた先でモジュライ上に c=1 の共形場理論が現れる。全7部の第5部(第1〜7章)。

Airy の接続公式で貼り合わせを検算し、機械精度で合ったところで最初の問いへの答えを宣言する。ところが直後の点検(Nevanlinna–Sokal の定理と自然境界)が存在問題を突き、宣言の適用範囲を自分で削ることになった。13桁一致の数値検証と、特異点の型を読む辞書の拡張まで。全7部の第4部(第1〜5章)。

深さの球面に力学(勾配流とH定理)を入れ、確率単体まで広げ、ランダム量子回路で微視的に確かめる。そのうえで、量子系で建てた幾何をそのまま発散級数の側へ移す。Borel 平面の特異点が、距離が無限に離れた地平線として読めてしまう。全7部の第3部(第1〜5章)。

「情報が深いところにある」と言うとき、その深さは測れるのか。量子系を実験台にして、測れる形の定義を作る。手で解ける最小模型 D=1+H₂(sin²θ)、Page曲線の読み替え、スクランブリング時間の再導出、そして深さの空間に Fisher 計量を入れて球面を見つけるところまで。全7部の第2部(第1〜4章)。

1+2+3+… が −1/12 になる。数学者が都合よく決めた値ではないと知ってもなお、なぜそれで嘘にならないのかが腑に落ちなかった。発散したのは値だけで構造は無傷なのではないか——この仮説から、情報不変量 I(S)、情報保存変換の七公理、完全情報予想までを手探りで組み立てる。全7部の第1部(第1〜3章)。